INTERVIEW
憧れから頼られる人へ。
設計士は現場で育つ。
EPISODE 04
1年目の現場で体験する
設計の深みと重み。
中学校の卒業アルバムに書いた将来の夢は、一級建築士。子どもの頃から家の間取り図に家具を描き込んだり、物件紹介のチラシを集めたり、なぜか建物に興味があって。工業高校ではCADや製図の授業が面白かったし、夢にまっすぐ突き進んできた感じです。就活で設計事務所ではなく、ゼネコンにこだわったのは、自分が描いたパースや間取りがどんな風に形になっていくのか、建物が建ち上がっていく一部始終を見てみたいという気持ちが強かったから。和田組は営業、設計、施工とメンテナンスまでを一貫して取り組む総合建設業なので、街づくりのような大規模プロジェクトにも関われるかもしれないと、期待が膨らみました。
念願叶って企画設計部に配属されましたが、建築現場に出向くのも好きです。様々な職種や技術が結集する工事現場は、机上で図面を書いているだけでは知り得ない、知識と経験の宝庫。選ぶ素材ひとつにしても、どんな状況でどう扱われるのか、現場で確かめていれば、適正かどうかをより正確に判断できます。図面を形にしていく職人さんたちの役割分担やそれぞれの工程を肌感で理解していると、CADで引く線1本の重みも変わってきます。だから、和田組では設計士も1年目から現場に出される。その重要性が分かってきたので、知れば知るほど現場が楽しい。学ぶべきことの膨大さに圧倒されながらですが。
まだ見ぬ景色を
めぐり逢う仲間たちと。
同期は5人いるのですが、工事部の仲間たちとも協力し合っています。一緒に成長しているから、戸惑いや不安も何となく分かり合えるような。共通しているのは、みんな真面目で心配性。心配性は、建設業には必要な資質だと思います。億単位のプロジェクトを自分主導で進める事の重大さは、20代の私たちには未知の挑戦だし、建設は人の命に関わる仕事ですから。誰かが難題を抱える度に、意見を出し合って答えを探ります。突破口が見つかるまで、ズバズバ言い合える関係性も大事ですね。そうやって建てたビルやマンションが、街の景色を変えていく。その達成感もまた未知の経験。母親にも「かっこいぃ〜!」と褒められたりして、ちょっとうれしいですね。
プロジェクトとは別に、ひとつ真剣に取り組んでいることがあります。年々扱う案件が大きくなり、業績が伸びて、社員も増えていくと思うので、これから入ってくる後輩たちのために、企画設計のノウハウを集約したマニュアルを作り始めたんです。仕事のプロセスや折々に必要となる書類の種類や書式、お客様への対応などをできるだけ詳細にかつ簡潔に、設計部長にもご意見をいただきながら3人で作成しています。私たちに必要だったことは、後輩たちにもきっと役立つと思うから。フレッシュな感性で一緒に仕事できる日が楽しみです。